応用情報技術者試験 令和6年春 午前問76 解説付き過去問
問題
今年度のA社の販売実績と費用(固定費、変動費)を表に示す。
来年度、固定費が5%増加し、販売単価が5%低下すると予測されるとき、今年度と同じ営業利益を確保するためには、最低何台を販売する必要があるか。


正解
解説
この問題は、損益分岐分析の応用問題であり、与えられた条件の下で、営業利益(売上高-費用)を維持するために必要な販売台数を求めるものである。
- 営業利益の定義
営業利益は以下の式で求められる。
営業利益 = 売上高 - 変動費 - 固定費 - 今年度の数値
今年度の実績は次の通り。
- 販売台数:2,500台
- 販売単価:200千円(=20万円)
- 変動費単価:100千円(=10万円)
- 固定費:150,000千円(=1億5千万円)
これらを用いて今年度の営業利益を計算する。
売上高:2,500 × 200 = 500,000(千円)
変動費:2,500 × 100 = 250,000(千円)
営業利益:500,000 − 250,000 − 150,000 = 100,000(千円) - 来年度の条件
来年度は次のように条件が変化する。
- 固定費が5%増加 → 150,000 × 1.05 = 157,500(千円)
- 販売単価が5%低下 → 200 × 0.95 = 190(千円)
- 変動費単価は変化なし → 100(千円)
販売台数を N 台としたときの来年度の営業利益の式は以下の通り。
営業利益 = 190N − 100N − 157,500 = 90N − 157,500
これが今年度の営業利益 100,000 に等しくなるように方程式を立てる。
90N − 157,500 = 100,000
90N = 257,500
N = 2,861.11... - 切り上げの必要性
販売台数は整数でなければならず、営業利益を確保するにはこれ以上である必要があるため、
N = 2,862 台 とする必要がある。