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合格発表日:2025年7月3日(あと8日)

応用情報技術者試験 令和6年春 午前問76 解説付き過去問

問題

今年度のA社の販売実績と費用(固定費、変動費)を表に示す。 来年度、固定費が5%増加し、販売単価が5%低下すると予測されるとき、今年度と同じ営業利益を確保するためには、最低何台を販売する必要があるか。

正解

解説

この問題は、損益分岐分析の応用問題であり、与えられた条件の下で、営業利益(売上高-費用)を維持するために必要な販売台数を求めるものである。

  • 営業利益の定義
    営業利益は以下の式で求められる。
    営業利益 = 売上高 - 変動費 - 固定費

  • 今年度の数値
    今年度の実績は次の通り。
    - 販売台数:2,500台
    - 販売単価:200千円(=20万円)
    - 変動費単価:100千円(=10万円)
    - 固定費:150,000千円(=1億5千万円)

    これらを用いて今年度の営業利益を計算する。
    売上高:2,500 × 200 = 500,000(千円)
    変動費:2,500 × 100 = 250,000(千円)
    営業利益:500,000 − 250,000 − 150,000 = 100,000(千円)

  • 来年度の条件
    来年度は次のように条件が変化する。
    - 固定費が5%増加 → 150,000 × 1.05 = 157,500(千円)
    - 販売単価が5%低下 → 200 × 0.95 = 190(千円)
    - 変動費単価は変化なし → 100(千円)

    販売台数を N 台としたときの来年度の営業利益の式は以下の通り。
    営業利益 = 190N − 100N − 157,500 = 90N − 157,500

    これが今年度の営業利益 100,000 に等しくなるように方程式を立てる。
    90N − 157,500 = 100,000
    90N = 257,500
    N = 2,861.11...

  • 切り上げの必要性
    販売台数は整数でなければならず、営業利益を確保するにはこれ以上である必要があるため、
    N = 2,862 台 とする必要がある。
このように、来年度のコスト構造変化に対応し、今年度と同等の営業利益を維持するには、最低でも 2,862 台の販売が必要である。