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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和6年春 午前問74 解説付き過去問

問題

分析対象としている問題に数多くの要因が関係し、それらが相互に絡み合っているとき、原因と結果、目的と手段といった関係を追求していくことによって、因果関係を明らかにし、解決の糸口をつかむための図はどれか。

正解

解説

連関図は、複雑に絡み合った問題の中から原因と結果、目的と手段といった因果関係を明確にし、問題解決の糸口を見出すために用いられる図である。特に、要因が多く、単純な分析では関係性が把握しづらい状況で有効な手法である。

  • 連関図の特徴
    対象となる問題について、関係する要因を洗い出し、それらの間にどのような因果関係があるかを矢印などで表しながら図示する。この過程で、直接的な原因だけでなく、間接的な影響や複数の要因が組み合わさって生じている関係性も明らかにできる。

  • 連関図の作成手順
    1. 分析対象とする問題を明確にする

    2. 関連しそうな要因をできるだけ多く洗い出す

    3. 要因同士の因果関係(原因→結果)を矢印で示す

    4. 関係の密接度や連鎖の構造を分析する

    このような手順で構造的に整理された図を作成することにより、複雑な問題の全体像を視覚的に把握することができる。

  • 他の図との違い
    - アローダイアグラムは、作業の順序やスケジュールを表現するための図であり、因果関係を明らかにする目的ではない。
    - パレート図は、問題の原因や項目を頻度順に並べて重要度を可視化するためのものであり、要因間の関係は示さない。
    - マトリックス図は、複数の項目間の関連度を表形式で整理するものであり、因果関係の流れを明確にするには適していない。

このように、連関図は複雑な要因同士の関係性を視覚的に整理し、問題の本質的な構造を明らかにするための有効な分析手法である。