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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和6年春 午前問73 解説付き過去問

問題

ゲーム理論における"ナッシュ均衡"の説明はどれか。

正解

解説

ゲーム理論におけるナッシュ均衡とは、各プレイヤーが自分にとって最適な戦略を選択した結果、どのプレイヤーも戦略を一方的に変更しても利得を改善できない状態のことを指す。

  • ナッシュ均衡の特徴
    ナッシュ均衡においては、プレイヤーの全員が現在の戦略を選択することで最大の利得を得ており、どのプレイヤーも一方的に戦略を変更しても利得が向上しない状態となる。これは非協力ゲームにおいて重要な概念であり、相手の行動を考慮しながら最適な意思決定を行う際の基準となる。

  • 具体例
    例えば、企業Aと企業Bが市場で価格競争をしているとする。もし企業Aが価格を下げれば市場シェアは増えるが、利益が減少する可能性がある。企業Bも同様に価格を下げるか据え置くかを決定するが、どちらの企業も最適な利益を得るために戦略を決定する。
    ナッシュ均衡の状態では、どちらの企業も現在の戦略を変更すると利益が減少するため、両者が現在の戦略を維持することが最適な選択となる。

  • 他の選択肢との比較
    ナッシュ均衡と混同しやすい概念として、「ゼロサムゲーム」「ミニマックス戦略」「最大最小戦略」などがあるが、それぞれ異なる考え方である。
    ナッシュ均衡は、各プレイヤーが最適な戦略を選択した結果、他のプレイヤーが一方的に戦略を変更しても不利益になるため、全員が現在の戦略を維持する状態である。

このように、ナッシュ均衡とは、非協力ゲームにおいてどのプレイヤーも戦略を変更しても自身の利得を増やせない状態のことを指す。