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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和6年春 午前問71 解説付き過去問

問題

IoTを活用したビジネスモデルの事例のうち、マスカスタマイゼーションの事例はどれか。

正解

解説

マスカスタマイゼーション(Mass Customization)とは、「大量生産(Mass Production)」の効率性と「個別対応(Customization)」の柔軟性を両立させる生産方式である。IoTを活用することで、個々の顧客のニーズに応じた製品を効率的に提供する仕組みが可能となる。

  • マスカスタマイゼーションの特徴
    顧客ごとの要望に合わせた製品を作る「個別対応」に加えて、それを大量生産と同程度の効率で行う点に特徴がある。IoTやデジタル技術の活用により、顧客データの収集・分析から設計・生産までを連携させることで、効率的な個別最適化が実現できる。

  • 事例の具体的な内容
    眼鏡メーカーの事例では、店頭で顧客の顔の形状を3Dスキャンし、そのデータに基づいて個々の顔に合ったフレームを設計する。さらに、その設計データを工場に送信し、パーツを組み合わせて製造することで、個別最適な製品を大量生産並の効率で提供している。これは、IoTによるデータ取得とネットワーク連携により実現されたマスカスタマイゼーションの典型的な例である。

  • 他の事例との違い
    - 建機メーカーの事例は、稼働状況や位置情報を活用した遠隔制御や盗難対策であり、個別最適な製品提供を目的としたものではない。
    - 航空機メーカーの事例は、センサーを活用した予防保守(Predictive Maintenance)に関するものであり、カスタマイゼーションとは異なる。
    - 自動車メーカーの事例は、IoTによる車両管理やカーシェアリングサービスに関するものであり、個々の顧客に合わせた製品設計ではない。

このように、顧客ごとの顔に合わせた眼鏡フレームを効率的に製造する仕組みは、IoTを活用したマスカスタマイゼーションの代表的なビジネスモデルである。