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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和6年春 午前問51 解説付き過去問

問題

EVMで管理しているプロジェクトがある。 図は、プロジェクトの開始から完了予定までの期間の半分が経過した時点での状況である。 コスト効率、スケジュール効率がこのままで推移すると仮定した場合の見通しのうち、適切なものはどれか。

正解

解説

EVM(Earned Value Management:アーンドバリューマネジメント)は、プロジェクトの進捗状況やコスト管理を定量的に評価する手法であり、計画値・実績値・出来高の3つの指標を用いて、コスト効率とスケジュール効率を評価する。

本解説では、図から読み取れる関係を具体的な数値例(PV=40、EV=30、AC=50)として仮定し、理解を助ける目的で説明を行っている。

  • 用語と図の関係(例)
    - PV(Planned Value):計画値。現在時点までに完了しているべき作業のコスト(例:40)
    - EV(Earned Value):出来高。実際に完了した作業のコスト(例:30)
    - AC(Actual Cost):実コスト。実際にかかったコスト(例:50)

  • コスト効率とスケジュール効率の算出(例)
    - コスト効率(CPI)=EV ÷ AC=30 ÷ 50=0.6
    - スケジュール効率(SPI)=EV ÷ PV=30 ÷ 40=0.75
    どちらの値も1未満のため、コスト効率もスケジュール効率も悪いことが分かる。

  • 今後も同様の効率で推移した場合の見通し
    - コスト効率が悪いため、今後も予定より多くのコストがかかる見込みである。
    - スケジュール効率も悪いため、今後も予定より遅れて進捗する見込みである。

このように、現時点での進捗とコストの状況、および効率から判断すると、プロジェクトは計画よりも「コストが多くかかり、完了が遅れる」と予想される。