応用情報技術者試験 令和5年春 午前問63 解説付き過去問
問題
ビッグデータの利活用を促す取組の一つである情報銀行の説明はどれか。
正解
解説
この問題は、ビッグデータの利活用の一環として近年注目されている「情報銀行(データ取引仲介事業)」の定義とその機能について問うものです。
- 情報銀行とは
情報銀行とは、個人の同意に基づいて、個人情報(パーソナルデータ)を安全かつ適切に管理し、その情報を第三者に提供することで、本人にとって有益なサービスや価値を提供する仕組みです。
この仕組みでは、本人の明確な同意や条件設定の下で、情報銀行が仲介者としてデータの流通を担います。 - 情報銀行の特徴
本人の意思が尊重される点が最大の特徴であり、以下のような条件での活用が行われます。
- 利用目的に応じて、個人がデータ提供の可否を決定できる
- 提供される事業者側は、その条件に従ってのみデータを利用できる
- 情報銀行は、データの取扱い状況や提供履歴を管理する
- 利用目的に応じて、個人がデータ提供の可否を決定できる
- 他の選択肢との違い
他の選択肢は、情報銀行の概念とは異なり、特定分野(金融、行政、製造業)におけるビッグデータ活用の例であり、個人の同意を前提とした情報流通の仕組みとは異なります。
したがって、個人との契約などに基づいて、個人の指示または条件に従い、情報を第三者に提供する仕組みである情報銀行の説明として適切なのは、「事業者が、個人との契約などに基づき個人情報を預託され、当該個人の指示又は指定した条件に基づき、データを他の事業者に提供できるようにする取組」です。