応用情報技術者試験 令和5年春 午前問61 解説付き過去問
問題
情報化投資計画において、投資価値の評価指標であるROIを説明したものはどれか。
正解
解説
この問題は、情報化投資の評価に用いられるROI(Return on Investment:投資利益率)の定義に関する理解を問うものです。
- ROIの意味と役割
ROIは「投資に対してどれだけの利益が得られたか」を表す指標で、情報システム投資の有効性を評価する際に広く用いられます。
具体的には、投資によって得られた成果(売上の増加やコスト削減などの利益)を投資額で割ることで算出されます。
ROIが高いほど、投資効率が良いと判断されます。 - ROIの算出式
ROI(%)=(投資による利益 ÷ 投資額)× 100
ここでの「利益」は、売上増加やコスト削減などによってもたらされる金銭的価値です。 - 他の評価指標との違い
売上高投資比率や従業員1人当たりの投資額は、他社比較に使う効率性の指標であり、ROIとは異なります。
また、現在価値ベースでの収支差額を示す指標はNPV(Net Present Value:正味現在価値)と呼ばれます。
プロジェクトを実施しない場合の競争力の指標は、ROIとは直接関係しません。
したがって、ROIは「売上増やコスト削減などによって創出された利益額を投資額で割ったもの」を指します。