応用情報技術者試験 令和5年春 午前問60 解説付き過去問
問題
金融庁"財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(令和元年)"における、内部統制に関係を有する者の役割と責任の記述のうち、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、金融庁が定める「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(令和元年)」における、内部統制に関係する各者の役割と責任に関する理解を問うものです。
- 内部監査人の役割
内部監査人は、内部統制が適切に整備・運用されているかを継続的に検討・評価する役割を担っており、これはモニタリングの一環として実施されます。
内部統制の不備や改善点を発見した場合は、経営層に対して改善を促す報告・助言を行い、組織全体の統制環境の向上に寄与します。 - 誤った記述の確認
株主は会社の所有者であり、内部統制の「最終的な責任」は持ちません。
取締役会が基本方針を決定する役割を持つのに対し、監査役は経営者の職務執行の監視・監査を行う立場であり、内部統制の整備方針の決定は行いません。
また、経営者が「独立した立場から監視・検証する」というのは誤りで、独立した立場から内部統制を評価・監査するのは監査役や内部監査人の役割です。
したがって、内部監査人がモニタリングの一環として、内部統制の整備・運用状況を検討・評価し、必要に応じて改善を促す職務を担っているという記述が適切です。