応用情報技術者試験 令和5年春 午前問56 解説付き過去問
問題
JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)によれば、組織は、サービスレベル目標に照らしたパフォーマンスを監視し、レビューし、顧客に報告しなければならない。
レビューをいつ行うかについて、この規格はどのように規定しているか。
正解
解説
この問題は、JIS Q 20000-1:2020におけるサービスレベル管理に関する要件のうち、レビューの実施タイミングについて理解しているかを問うものです。
- JIS Q 20000-1:2020におけるサービスレベル管理
JIS Q 20000-1:2020は、サービスマネジメントシステム(SMS)に関する国際規格であり、サービスの計画、提供、維持、改善を適切に行うための要求事項を定めています。
この中で、サービスレベル管理は、顧客と合意したサービスレベル(SLA)を達成し続けるために不可欠な活動と位置づけられています。 - レビューの実施タイミング
規格では、サービスレベル目標に対するパフォーマンスを「あらかじめ定めた間隔で」監視・レビューし、顧客に報告することが要求されています。
これは、予防的・継続的にサービスを評価し、SLAの達成状況を把握して改善につなげることを意図しています。 - 他の選択肢との違い
・「SLAに大きな変更があったとき」「サービス目標の未達成が続いたとき」などのトリガーによるレビューは、必要に応じて追加で実施することはありますが、定期的なレビューの代わりにはなりません。
・「間隔を定めず、必要に応じて実施する」では、継続的改善の原則に基づく定期性が欠如しており、規格の要求を満たしません。
したがって、JIS Q 20000-1:2020に従い、「あらかじめ定めた間隔で」レビューを実施することが正解です。