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応用情報技術者試験 令和5年春 午前問52 解説付き過去問

問題

クリティカルチェーン法に基づいてスケジュールネットワーク上にバッファを設ける。 クリティカルチェーン上にないアクティビティが遅延してもクリティカルチェーン上のアクティビティに影響しないように、クリティカルチェーンにつながっていくアクティビティの直後に設けるバッファはどれか。

正解

解説

この問題は、クリティカルチェーン法(Critical Chain Project Management:CCPM)において使用されるバッファの種類とその役割について問うものです。

  1. クリティカルチェーン法の概要
    クリティカルチェーン法は、従来のクリティカルパス法にリソース制約(資源の使用可能性)を考慮して、より現実的なスケジュールを作成する手法です。
    プロジェクトの遅延を最小限に抑えるため、計画には「バッファ(緩衝)」を設定して不確実性に備えます。

  2. バッファの種類と役割
    クリティカルチェーン法では、次のようなバッファが用いられます。
    1. プロジェクトバッファ
      クリティカルチェーンの末尾に置かれ、全体のプロジェクト納期を守るためのバッファです。

    2. 合流バッファ
      クリティカルチェーンに合流する非クリティカルな作業が遅れても影響が出ないように、合流前に設置するバッファです。
      本問の「クリティカルチェーン上にないアクティビティが遅延しても影響しないように設けるバッファ」に該当します。

    3. 資源バッファ
      特定の資源を使うアクティビティの開始に影響を与えないように設けられる時間的余裕です。

    4. フレームバッファ
      一般的にはクリティカルチェーン法では使われない名称であり、選択肢として不適切です。

  3. 適切なバッファの特定
    問題文では「クリティカルチェーン上にないアクティビティが遅延してもクリティカルチェーンに影響を与えないようにする」とあります。
    この条件に合致するのは、非クリティカルな作業とクリティカルチェーンが交差するポイントに設ける合流バッファです。

したがって、正解は「合流バッファ」です。