応用情報技術者試験 令和5年春 午前問27 解説付き過去問
問題
クライアントサーバシステムにおけるストアドプロシージャの記述として、誤っているものはどれか。
正解
解説
この問題は、クライアントサーバシステムにおけるストアドプロシージャの役割や特徴について問うものです。正しく理解していないと、トリガや一般的なSQL機能と混同してしまうため注意が必要です。
- ストアドプロシージャの概要
ストアドプロシージャは、データベース管理システム(DBMS)に事前に登録しておける一連のSQL処理のまとまりです。
これにより、複数のSQL文をまとめて定義し、クライアント側からは1つのCALL文で実行することができます。
プログラム的にはサーバ側で動作し、再利用性や保守性、効率の向上が期待できます。 - 通信トラフィックの軽減効果
ストアドプロシージャを用いれば、SQL文を1つずつ送信せずに済むため、クライアントとサーバ間での通信回数が減少します。
その結果、ネットワークの負荷も軽減され、応答速度も改善される可能性があります。 - 誤りの内容
選択肢の内容は、ストアドプロシージャではなく、トリガ(Trigger)と呼ばれる機能に該当します。
トリガは、データの変更(INSERT、UPDATE、DELETEなど)を契機に、自動的に定義済みの処理を起動する仕組みです。
一方、ストアドプロシージャは明示的な呼び出しによってのみ実行され、自動実行の機能はありません。
したがって、誤っている記述は「データの変更を契機に自動的に起動される」としている内容です。これはストアドプロシージャではなく、トリガの説明に該当します。