応用情報技術者試験 令和5年春 午前問26 解説付き過去問
問題
JSON形式で表現される図1、図2のような商品データを複数のWebサービスから取得し、商品データベースとして蓄積する際のデータの格納方法に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ここで、商品データの取得元となるWebサービスは随時変更され、項目数や内容は予測できない。
したがって、商品データベースの検索時に使用するキーにはあらかじめ制限を設けない。


正解
解説
この問題は、Webサービスから取得したJSON形式のデータを格納するのに適したデータベースの形式を問うものです。特に、項目数や内容が予測できず、Webサービスの仕様が変更される可能性もある場合に対応できる柔軟性が求められます。
- ドキュメントデータベースの特徴
ドキュメントデータベースは、JSONやXMLなどの階層構造を持つデータを1件ごとの文書として保存できるデータベースです。
スキーマレス構造を採用しており、各文書ごとに異なる項目や構造を持たせることができます。
そのため、取得元となるWebサービスが異なっていても、項目が異なるJSONデータをそのまま蓄積可能です。 - 他方式の課題
・階層型データベースは親子関係を固定的に定義する必要があり、柔軟な項目追加には対応しづらいです。
・グラフデータベースはノードとエッジの関係を管理するのに適しており、商品データの単純な蓄積用途には過剰な構造となります。
・関係データベースはあらかじめ表構造を定義(スキーマ定義)する必要があるため、項目数や内容が予測できない本問のケースでは不向きです。 - 適切な選択
Webサービスごとに異なるJSON構造をもつ商品データをそのまま格納できる点、検索用のキーを固定せず柔軟に扱える点から、
ドキュメントデータベースが最も適した選択肢となります。
したがって、項目数や構成が異なるJSON形式のデータを柔軟に扱えるドキュメントデータベースを用いるのが適切です。