応用情報技術者試験 令和5年春 午前問23 解説付き過去問
問題
車の自動運転に使われるセンサーの一つであるLiDARの説明として、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、自動運転車に用いられるLiDARセンサーの仕組みと特徴について問うものです。LiDARは他のセンサーと異なる方式で周囲の状況を把握するため、その動作原理を正確に理解することが求められます。
- LiDARの概要
LiDAR(Light Detection and Ranging)は、光(レーザー)を用いて対象物との距離や形状を測定するセンサーです。
具体的には、レーザー光をパルス状に照射し、その反射光がセンサーに戻ってくるまでの時間をもとに、対象物までの距離を高精度で測定します。
この原理は「ToF(Time of Flight:飛行時間)」と呼ばれ、非常に短い時間単位での計測が可能です。 - LiDARの特徴と利点
LiDARは高精度で三次元的な空間認識が可能であり、物体の位置だけでなく形状や大きさまで把握できます。
また、暗所や夜間でも正確な計測ができるという特長があり、自動運転システムの周囲認識において非常に重要な役割を担います。 - 他のセンサーとの違い
LiDARはレーザーを使用するのに対し、超音波センサーは音波を、ミリ波レーダーは電磁波を使用して距離測定を行います。
また、カメラによる画像処理技術では、遠近法などを利用して対象物との距離を推定する手法もありますが、LiDARはそれらと異なる、独立した計測手段です。
したがって、レーザー光の反射を利用して対象物の方向、距離、形状を計測する方式であるという説明がLiDARの特徴を最も適切に表しています。