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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和5年春 午前問21 解説付き過去問

問題

NAND素子を用いた次の組合せ回路の出力Zを表す式はどれか。 ここで、論理式中の"・"は論理積、"+"は論理和、 "X"はXの否定を表す。

正解

解説

この問題は、NANDゲートだけで構成された論理回路の出力Zについて、その論理式を導き出す問題です。NANDゲートの基本動作とド・モルガンの法則を使って回路の動作を分析します。

  1. NANDゲートの性質
    NANDゲートは「ANDの否定」を出力する論理回路であり、入力XとYに対して次の出力をします:
     X NAND Y = X・Y

  2. 構成回路の解析
    問題の回路は以下の3つのNANDゲートで構成されています。
    1. 最初のNANDゲート:XとXを入力 → X・X = X

    2. 次のNANDゲート:YとYを入力 → Y・Y = Y

    3. 最後のNANDゲート:上記2つの出力(XY)を入力 → XY

    この結果は、ド・モルガンの法則によって次のように変形できます:
     XY = X+Y

  3. 真理値表による確認
    入力XとYにすべての組合せ(00, 01, 10, 11)を与えて出力Zを確認すると、ZはX+Yと一致します。したがって、この回路はORゲートと等価です。

以上より、このNAND素子で構成された回路の出力Zを表す式は X+Y です。