応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問76 解説付き過去問
問題
発生した故障について、発生要因ごとの件数の記録を基に、故障発生件数で上位を占める主な要因を明確に表現するのに適している図法はどれか。
正解
解説
この問題は、故障の発生要因ごとの件数を基に、主な要因を特定するのに適した図法を問うものです。以下に解説します。
- 目的:主な要因の特定
- パレート図の概要
- 適用例
複数の原因によって問題が発生している場合、それらの要因を件数の多い順に並べ、重要な少数要因に注目して対策を講じることで、効率的な改善が可能となります。
このような「重要な少数(全体の大部分を占める少数の要因)」に着目する考え方は、パレートの法則(80:20の法則)に基づいています。
パレート図は、横軸に要因、縦軸にそれぞれの要因による発生件数や金額などを棒グラフで表し、それに加えて累積比率を折れ線グラフで示した図です。
この図によって、全体に対する影響が大きい上位の要因が視覚的に明確になるため、優先的に対策すべき要因を判断しやすくなります。
故障や不具合などの品質管理、クレーム件数、コスト発生要因など、件数や金額などで比較できる複数の要因がある場面で有効です。
したがって、発生した故障について、発生要因ごとの件数の記録を基に、主な要因を明確にするにはパレート図が適しています。