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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問75 解説付き過去問

問題

リーダーシップ論のうち、F.E.フィードラーが提唱するコンティンジェンシー理論の特徴はどれか。

正解

解説

この問題は、F.E.フィードラーが提唱したコンティンジェンシー理論におけるリーダーシップの特徴を問うものです。以下にその理論の要点を説明します。

  1. コンティンジェンシー理論の概要
  2. コンティンジェンシー理論とは、リーダーシップの有効性は単にリーダーの特性や行動スタイルだけで決まるのではなく、「状況要因」によって左右されるとする考え方です。

    F.E.フィードラーは、リーダーと状況との適合度がリーダーシップの成果を左右するとし、「リーダーのスタイル」と「状況要因」の組合せによって最適なリーダーシップが異なるとしました。

  3. リーダーのスタイルとパーソナリティ
  4. フィードラーの理論では、リーダーのスタイルは変わりにくい性格的な特性(パーソナリティ)に基づいており、タスク志向型か人間関係志向型のどちらかに分類されます。

    そのスタイルを測る指標として「LPC(Least Preferred Co-worker)スケール」が用いられ、最も仕事がしにくかった同僚に対する評価を通じてリーダーのスタイルを判定します。

  5. 状況要因と統制力の強さ
  6. リーダーシップの効果を左右する「状況要因」として、以下の3つの要素が挙げられます。

    1. リーダーと部下の関係(信頼や尊敬の度合い)

    2. 仕事の構造(課題の明確さ)

    3. リーダーの職位権限(報酬・罰則などの影響力)

    これらの状況要因が整っていてリーダーにとって有利な環境であるほど、リーダーは統制力・影響力を強く発揮することができ、リーダーシップが有効になるとされています。

したがって、フィードラーのコンティンジェンシー理論の特徴は、リーダーのパーソナリティと、状況要因としての統制力・影響力の強さとの組合せによってリーダーシップの有効性が決まるという点です。