応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問75 解説付き過去問
問題
リーダーシップ論のうち、F.E.フィードラーが提唱するコンティンジェンシー理論の特徴はどれか。
正解
解説
この問題は、F.E.フィードラーが提唱したコンティンジェンシー理論におけるリーダーシップの特徴を問うものです。以下にその理論の要点を説明します。
- コンティンジェンシー理論の概要
- リーダーのスタイルとパーソナリティ
- 状況要因と統制力の強さ
- リーダーと部下の関係(信頼や尊敬の度合い)
- 仕事の構造(課題の明確さ)
- リーダーの職位権限(報酬・罰則などの影響力)
コンティンジェンシー理論とは、リーダーシップの有効性は単にリーダーの特性や行動スタイルだけで決まるのではなく、「状況要因」によって左右されるとする考え方です。
F.E.フィードラーは、リーダーと状況との適合度がリーダーシップの成果を左右するとし、「リーダーのスタイル」と「状況要因」の組合せによって最適なリーダーシップが異なるとしました。
フィードラーの理論では、リーダーのスタイルは変わりにくい性格的な特性(パーソナリティ)に基づいており、タスク志向型か人間関係志向型のどちらかに分類されます。
そのスタイルを測る指標として「LPC(Least Preferred Co-worker)スケール」が用いられ、最も仕事がしにくかった同僚に対する評価を通じてリーダーのスタイルを判定します。
リーダーシップの効果を左右する「状況要因」として、以下の3つの要素が挙げられます。
これらの状況要因が整っていてリーダーにとって有利な環境であるほど、リーダーは統制力・影響力を強く発揮することができ、リーダーシップが有効になるとされています。
したがって、フィードラーのコンティンジェンシー理論の特徴は、リーダーのパーソナリティと、状況要因としての統制力・影響力の強さとの組合せによってリーダーシップの有効性が決まるという点です。