応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問53 解説付き過去問

この問題は、作業の並列化（ファストトラッキング）によって、プロジェクト全体のスケジュールがどれだけ短縮されるかを問うものです。変更前と変更後のクリティカルパスを比較して検討します。

1. 変更前のクリティカルパス
   図1におけるクリティカルパスは「A → B → E → H → I」であり、各作業の所要日数を合計すると以下のとおりです。

   5日（A）＋ 8日（B）＋ 9日（E）＋ 4日（H）＋ 2日（I）＝ 28日

   
   
2. 変更後のクリティカルパス
   図2では、作業Eが「E1 → E2 → E3」に分割され、一部が並列実行されることによって全体の所要日数が短縮されます。この変更により、クリティカルパスは「A → B → D → G」に移り、所要日数は以下のとおりです。

   5日（A）＋ 8日（B）＋ 7日（D）＋ 7日（G）＝ 27日

   
   
3. スケジュール短縮の結果
   変更前の所要日数が28日、変更後が27日であるため、全体のスケジュールは次のように短縮されます。

   28日 − 27日 ＝ 1日

したがって、全体のスケジュールは1日短縮