応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問14 解説付き過去問
問題
IaC(Infrastructure as Code)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、IaC(Infrastructure as Code:インフラストラクチャ・アズ・コード)の基本的な考え方と目的について理解しているかを問うものです。
- IaC(Infrastructure as Code)の概要
IaCとは、サーバやネットワーク、ミドルウェアなどのインフラ構成を、コード(テキストファイル)として定義し、ソフトウェア的に管理・構築する手法です。従来は手動で行っていたサーバの構成や設定作業を、自動化されたコードとして管理することで、人的ミスを減らし、構成の再現性・一貫性を確保することができます。
- コードに定義される内容
IaCでは、以下のような情報がコードとして記述されます。- 使用するOSやパッケージのバージョン
- ミドルウェアのインストール・設定手順
- ネットワーク構成(IPアドレス、サブネットなど)
- サーバ台数、構成のスケーリング方針
これらの構成は、TerraformやAnsible、CloudFormationなどのツールを用いて実行され、コードに従って自動的にインフラが構築・変更されます。
- 他の選択肢との違い
・インシデント対応手順をコード化するのは、IaCではなくIT運用自動化やAIOpsの分野に近い考え方です。
・ツールの連携手順をコードに定義するのはCI/CDツールの設定(例:Jenkinsのパイプライン設定)であり、IaCの直接的な定義とは異なります。
・アプリケーションの生成や試験手順のコード化はCI(継続的インテグレーション)の領域に該当します。
したがって、IaCの説明として最も適切なのは、システムの構成や状態をコードに定義し、ソフトウェアによる自動実行を可能にすることです。