応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問12 解説付き過去問
問題
SAN(Storage Area Network)におけるサーバとストレージの接続形態の説明として、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、SAN(Storage Area Network)の基本的な構成と、サーバとストレージとの接続形態について理解しているかを問うものです。SANは大規模なシステムでよく用いられるストレージ構成の一つです。
- SAN(Storage Area Network)の概要
SANは、サーバとストレージ装置(ディスクアレイなど)を専用の高速ネットワークで接続する構成です。通常のLANとは独立しており、ストレージ専用のネットワークとして設計されています。この専用ネットワークを通じて、複数のサーバが複数のストレージ装置に対し、ブロック単位での高速アクセスを行えるのが特徴です。
- 接続方式とプロトコル
SANでよく使われる接続方式は、ファイバチャネル(Fibre Channel)や、近年ではiSCSI(IPネットワーク上でSCSIプロトコルをカプセル化して送信する方式)などがあります。ファイバチャネルは、専用のスイッチやホストバスアダプタ(HBA)を使い、高速かつ信頼性の高い接続を実現します。
この構成は、サーバにとってはストレージがあたかも自分の内蔵ディスクのように見えるという特徴があります(ブロックレベルアクセス)。
- 他の選択肢との違い
・シリアルATAによる1対1の内蔵接続は、SANとは関係なく、ローカルなストレージ構成における話です。
・CIFSやNFSはファイルレベルの共有プロトコルであり、NAS(Network Attached Storage)で使用されます。これらはLANを経由して接続され、ストレージをファイル単位で共有する構成であり、SANとは異なります。
したがって、SANにおけるサーバとストレージの接続形態として適切なのは、ファイバチャネルなどによる専用ネットワークで接続するという説明です。