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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和4年秋 午前問53 解説付き過去問

問題

あるシステムの設計から結合テストまでの作業について、開発工程ごとの見積工数を表1に、開発工程ごとの上級技術者と初級技術者の要員割当てを表2に示す。 上級技術者は、初級技術者に比べて、プログラム作成・単体テストにおいて2倍の生産性を有する。 表1の見積工数は、上級技術者の生産性を基に算出している。
全ての開発工程に対して、上級技術者を1人追加して割り当てると、この作業に要する期間は何か月短縮できるか。 ここで、開発工程の期間は重複させないものとし、要員全員が1カ月当たり1人月の工数を投入するものとする。

正解

解説

この問題は、各工程に上級技術者を1人追加した場合に、開発全体の期間が何カ月短縮できるかを問うものです。ポイントは、表1の工数が上級技術者の生産性を基準としており、プログラム作成・単体テスト工程に限っては初級技術者の生産性が半分になるという前提です。

  1. 前提条件の整理
    ・表1の工数は、上級技術者の生産性を基にしている。
    ・プログラム作成・単体テスト工程において、初級技術者の生産性は上級技術者の半分(0.5人月/月)である。
    ・すべての作業工程は並行ではなく直列に進行する。
    ・各技術者は1か月あたり1人月の工数を消化できる。

  2. 上級技術者を追加する前の作業期間
    各工程において、既存の要員で工数を処理する場合の期間は次のとおりです。
    設計(上級2名)… 6人月 ÷ 2人 = 3か月
    プログラム作成・単体テスト(上級2名、初級2名)…
     上級2名=2人月/月、初級2名=1人月/月、合計3人月/月
     12人月 ÷ 3人月/月 = 4か月
    結合テスト(上級2名)… 12人月 ÷ 2人月/月 = 6か月
    → 合計:3+4+6=13か月

  3. 上級技術者を1人ずつ追加した場合の作業期間
    設計(上級3名)… 6人月 ÷ 3人月/月 = 2か月
    プログラム作成・単体テスト(上級3名、初級2名)…
     上級3名=3人月/月、初級2名=1人月/月、合計4人月/月
     12人月 ÷ 4人月/月 = 3か月
    結合テスト(上級3名)… 12人月 ÷ 3人月/月 = 4か月
    → 合計:2+3+4=9か月

したがって、各工程に上級技術者を1人追加することで、全体の作業期間は13か月から9か月に短縮され、期間は3か月短縮されます。