応用情報技術者試験 令和4年秋 午前問34 解説付き過去問
問題
IPの上位階層のプロトコルとして、コネクションレスのデータグラム通信を実現し、信頼性のための確認応答や順序制御などの機能をもたないプロトコルはどれか。
正解
解説
この問題は、IPプロトコルの上位に位置する異なる通信プロトコルの特徴について問うものです。重点はコネクションレス方式で動作し、信頼性のための確認応答や順序制御機能を持たないプロトコルの識別にあります。
- コネクションレス通信とは
コネクションレス通信では、通信を開始する前に接続を確立する必要がありません。データグラムとして独立したパケットが送信され、各パケットは他のパケットとは独立して処理されます。これにより、プロトコルは高速に動作することが可能ですが、信頼性は低下します。 - UDP (User Datagram Protocol)
UDPはコネクションレスのデータグラムプロトコルであり、IPの上位層に位置します。このプロトコルは、確認応答や順序制御などの信頼性を高める機能を持たず、送信されたデータの到着を保証しません。そのため、リアルタイムアプリケーションなど、遅延に敏感なアプリケーションに使用されることが多いです。 - TCPとUDPの比較
対照的に、TCP (Transmission Control Protocol) はコネクションベースで信頼性の高い通信を提供します。TCPはデータの到着を保証し、順序正しい配信を行うための機能を持っています。これはUDPとは対照的で、問題文のプロトコルの特徴とは異なります。
したがって、問題文で述べられている特徴に最も合致するプロトコルはUDPです。これはコネクションレスであり、信頼性の確保のための確認応答や順序制御機能を持ちません。