応用情報技術者試験 令和4年秋 午前問10 解説付き過去問
問題
L1、L2と2段のキャッシュをもつプロセッサにおいて、あるプログラムを実行したとき、L1キャッシュのヒット率が0.95、L2キャッシュのヒット率が0.6であった。
このキャッシュシステムのヒット率は幾らか。
ここでL1キャッシュにあるデータは全てL2キャッシュにもあるものとする。
正解
解説
この問題では、2段階のキャッシュ構成(L1キャッシュとL2キャッシュ)を持つプロセッサで、それぞれのキャッシュのヒット率が与えられており、全体のキャッシュシステムのヒット率を求めることが求められています。
- L1キャッシュのヒット率
L1キャッシュのヒット率は0.95です。これは、プログラムがデータを要求した際に、95%の確率でL1キャッシュ内にそのデータが存在していることを意味します。 - L2キャッシュのヒット率
L2キャッシュのヒット率が0.6であるということは、L1キャッシュでヒットしなかった場合(つまり、5%の確率で)のうち、60%の確率でL2キャッシュでデータが見つかるということです。したがって、L1キャッシュミスが発生した際に、さらにL2キャッシュでデータを見つける確率は、5100 × 0.6 = 0.03(3%)です。 - 全体のキャッシュシステムのヒット率の計算
全体のキャッシュシステムのヒット率は、L1キャッシュのヒット率と、L1キャッシュでミスが発生した後にL2キャッシュでヒットする確率の和です。これは 0.95(L1キャッシュのヒット率)+ 0.03(L2キャッシュで補完されるヒット率)= 0.98 と計算できます。
したがって、このキャッシュシステムの全体のヒット率は0.98となります。この計算により、選択肢の中から0.98が正解と判明します。