応用情報技術者試験 令和3年秋 午前問74 解説付き過去問
問題
リーダーシップ論のうち、ハーシイ&ブランチャードが提唱するSL理論の特徴はどれか。
正解
解説
この問題は、リーダーシップ理論の中でも特にハーシイとブランチャードによって提唱された状況リーダーシップ理論(SL理論)の特徴について問うものです。
- 状況リーダーシップ理論の基本概念
ハーシイとブランチャードの状況リーダーシップ理論は、リーダーシップの効果が部下の成熟度に依存すると考えます。この理論では、部下の成熟度を「能力と意欲」という二つの側面で評価し、リーダーの行動スタイルがこの成熟度に応じて変化するべきだと提唱されています。 - 成熟度に基づくリーダーシップの適応
部下の成熟度が低い場合は、リーダーは指示的なスタイルを取るべきであり、成熟度が高い場合には参加型や委譲型のスタイルが効果的です。SL理論は、リーダーシップのスタイルが静的ではなく、部下の成長や状況の変化に応じて適応すべきであると強調します。 - 他の理論との比較
他の選択肢で言及されているリーダーシップ理論とは異なり、SL理論はリーダーの個人的資質やパーソナリティに焦点を当てるのではなく、部下との相互作用とその状況に注目しています。これにより、より現実的で柔軟なリーダーシップの展開が可能になります。
したがって、正解は「リーダーシップの有効性は、部下の成熟(自律性)の度合いという状況要因に依存するとしている」という選択肢です。この理論はリーダーと部下の関係性と、その中での部下の成熟度を重視しています。