応用情報技術者試験 令和3年秋 午前問75 解説付き過去問
問題
いずれも時価100円の株式A~Dのうち、一つの株式に投資したい。
経済の成長を高、中、低の三つに区分したときのそれぞれの株式の予想値上がり幅は、表のとおりである。
マクシミン原理に従うとき、どの株式に投資することになるか。


正解
解説
この問題は、マクシミン原理を用いて、経済の先行きが不確実な中で最も損失を抑える選択肢(株式)を選ぶ意思決定を問うものです。マクシミン原理は、最悪の事態を想定し、その中で最も良い結果を選ぶという保守的な戦略です。
- マクシミン原理とは
マクシミン原理は、各選択肢(ここでは株式)について最も悪い(最小の)利得を調べ、それらの中で最大となる利得を持つ選択肢を選ぶ方法です。この原理は、最悪の状況に備えたい場合や、損失を最小限に抑えたい場面で用いられます。 - 株式ごとの最小利得の確認
表から、各株式の成長率に対する値上がり幅(利得)は以下の通りです。
・株式A:高 100円、中 10円、低 40円 → 最小利得は 10円
・株式B:高 80円、中 5円、低 20円 → 最小利得は 5円
・株式C:高 50円、中 60円、低 5円 → 最小利得は 5円
・株式D:高 10円、中 0円、低 -10円 → 最小利得は -10円
以上より、最小利得が最大となるのは株式Aの10円です。
したがって、マクシミン原理に従うと、最も悪い状況を想定しても最も損失が少ない株式Aを選ぶことになります。よって、株式Aに投資するのが最も適切な選択です。