応用情報技術者試験 令和3年秋 午前問55 解説付き過去問
問題
次の処理条件で磁気ディスクに保存されているファイルを磁気テープにバックアップするとき、バックアップの運用に必要な磁気テープは最少で何本か。
〔処理条件〕
〔処理条件〕
- 毎月初日(1日)にフルバックアップを取る。 フルバックアップは1本の磁気テープに1回分を記録する。
- フルバックアップを取った翌日から次のフルバックアップを取るまでは、毎日、差分バックアップを取る。 差分バックアップは、差分バックアップ用としてフルバックアップとは別の磁気テープに追記録し、1本に1か月分を記録する。
- 常に6か月前の同一日までのデータについて、指定日の状態にファイルを復元できるようにする。 ただし、6か月前の月に同一日が存在しない場合は、当該月の末日までのデータについて、指定日の状態にファイルを復元できるようにする (例:本日が10月31日の場合は、4月30日までのデータについて、指定日の状態にファイルを復元できるようにする)。
正解
解説
この問題は、磁気ディスクから磁気テープへのバックアッププロセスに関連し、バックアップ運用に必要なテープの本数を求めるものです。バックアップの種類としてフルバックアップと差分バックアップが取り入れられている点に注目し、それぞれのバックアップがどのように行われるかを詳しく解析します。
- フルバックアップの理解
処理条件(1)によると、毎月初日にフルバックアップを行い、これは1本の磁気テープに記録されます。6か月間のデータを保存し続ける必要があるため、最低でも6本のフルバックアップテープが必要です。 - 差分バックアップの適用
処理条件(2)によれば、フルバックアップの翌日から次のフルバックアップまで毎日差分バックアップを取ります。これらの差分バックアップは1本のテープに1か月分追記されるため、毎月1本の差分バックアップテープが必要です。同じく6か月間データを保持する必要があり、6本の差分バックアップテープが必要となります。 - 復元能力の確保
処理条件(3)により、6か月前の同一日までのデータを復元できる必要があります。このため、常に6本のフルバックアップテープと6本の差分バックアップテープを保持しておく必要がありますが、追加のテープが必要になる可能性があることを考慮する必要があります。具体的には、新たな月のフルバックアップと差分バックアップを開始する際に、前月のテープがまだ必要である場合があります。これにより、追加の2本(1本のフルバックアップテープと1本の差分バックアップテープ)が必要です。
したがって、運用には合計14本のテープが必要です。これは、各月に1本のフルバックアップテープと1本の差分バックアップテープが使われ、6か月分保持することに加えて、新たな月に追加のテープが必要となるためです。