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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和3年秋 午前問21 解説付き過去問

問題

組込みシステムにおける、ウォッチドッグタイマの機能はどれか。

正解

解説

この問題は、組込みシステムにおけるウォッチドッグタイマの役割について問うものです。ウォッチドッグタイマは、組込みシステムの安定稼働を保証するために重要な安全装置として機能します。

  1. ウォッチドッグタイマの目的
    ウォッチドッグタイマは、ソフトウェアが正常に動作しているかを監視するためのハードウェアまたはソフトウェアタイマです。主に、システムが暴走やフリーズなどの異常状態に陥った際に、それを自動的に検出し、リセット動作などの回復処理を実行することで、システムを正常な状態に戻す役割を担います。

  2. タイマの仕組み
    通常、プログラムは一定間隔でウォッチドッグタイマをクリア(リセット)する処理を実行します。この処理がタイマに設定された一定時間内に行われなければ、タイマは「異常状態」と判断し、システムのリセットなどの処理を行います。つまり、処理が正常にループしていればタイマが常にクリアされ、何も起こりませんが、処理が停止した場合には自動的に復旧処理が行われます。

  3. 利用場面と重要性
    組込みシステムでは、無人で長期間稼働する機器が多く、人の手で即時に再起動できないケースが多いため、ウォッチドッグタイマによる自動リセット機能が極めて重要です。例えば、家電製品、自動車、産業機器などにおいて、安全性や信頼性を確保するために必須の機能とされています。

したがって、ウォッチドッグタイマは「あらかじめ設定された一定時間内にタイマがクリアされなかった場合、システム異常とみなしてシステムをリセットまたは終了する」機能を持ちます。