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合格発表日:2025年7月3日(あと43日)

応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問75 解説付き過去問

問題

図は、定量発注方式を運用する際の費用と発注量の関係を示したものである。 図中の③を表しているものはどれか。 ここで、 1回当たりの発注量をQ,1回当たりの発注費用をC,1単位当たりの年間保管費用をH、年間需要量をRとする。 また、選択肢ア~エのそれぞれの関係式は成り立っている。

正解

解説

この問題は、定量発注方式における費用と発注量の関係を理解し、図中の③が何を表しているかを判別する問題です。特に、③が総費用最小となる発注量であることを見極め、該当する数式を選ぶ必要があります。

  1. 定量発注方式の概要
    定量発注方式では、あらかじめ決められた数量(発注量Q)を在庫が一定量に達したときに発注します。このとき、発注にかかる費用と、在庫を保管するための費用の合計が最も小さくなる点を「経済的発注量(EOQ)」と呼びます。

  2. 費用と発注量の関係
    発注量Qが少ないと、発注頻度が増えるため発注費用が増加します。一方、発注量Qが多くなると、平均在庫量が増えるため保管費用が増加します。
    この2つの費用の合計である「総費用」は、発注量Qに対してU字型の曲線を描き、最小値をとる点が経済的発注量になります。図中の③は、この総費用が最小になる点を示しています。

  3. 経済的発注量の導出式
    経済的発注量(EOQ)は、次の数式で求められます:
    Q = √2RCH
    ここで、
    ・R:年間需要量
    ・C:1回あたりの発注費用
    ・H:1単位あたりの年間保管費用

    この式は、総費用が最小となるQの値、すなわち図中③の発注量に対応します。