応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問56 解説付き過去問
問題
サービス提供時間帯が毎日0~24時のITサービスにおいて、ある年の4月1日0時から6月30日24時までのシステム停止状況は表のとおりであった。
システムバージョンアップ作業に伴う停止時間は、計画停止時間として顧客との間で合意されている。
このとき、4月1日から6月30日までのITサービスの可用性は何%か。
ここで、可用性(%)は小数第3位を四捨五入するものとする。


正解
解説
この問題では、指定期間におけるITサービスの可用性(Availability)を計算することが求められています。可用性は、システムが正常にサービスを提供できた時間の割合を表す重要な運用指標です。
- 可用性の定義
可用性(%)は、以下の式で計算されます。
可用性 = 稼働時間計画サービス時間 × 100
ここで「稼働時間」は、実際にサービスを提供できた時間、「計画サービス時間」は、提供予定だった時間(計画停止を除いた時間)を指します。 - 計画サービス時間の算出
対象期間は4月1日0時から6月30日24時までであり、日数は以下の通りです:
・4月:30日、5月:31日、6月:30日 → 合計91日
よって総サービス提供時間は、
24時間 × 91日 = 2,184時間
このうち「計画停止時間(システムバージョンアップ作業)」は除外されます。画像から確認すると、計画停止時間は84時間です。
したがって、計画サービス時間は
2,184時間 − 84時間 = 2,100時間 - 稼働時間の算出
計画サービス時間中、ハードウェア故障による停止が10時間発生しています(これが非計画停止時間に該当)。
よって実際の稼働時間は、
2,100時間 − 10時間 = 2,090時間 - 可用性の計算
可用性 = 2,0902,100 × 100 ≒ 99.5238...%
小数第3位を四捨五入すると、99.52%となります。