応用情報技術者試験ナビ ロゴ 応用情報技術者試験ナビ
合格発表日:2025年7月3日(あと43日)

応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問57 解説付き過去問

問題

サービスマネジメントの容量・能力管理における、オンラインシステムの容量・能力の利用の監視についての注意事項のうち、適切なものはどれか。

正解

解説

サービスマネジメントにおける容量・能力管理では、システムの健全性と効率性を保つために様々な要素が考慮されます。特にオンラインシステムでは、利用量やパフォーマンスの監視が重要な役割を果たします。

  1. SLAの目標値との関係
    SLA(Service Level Agreement、サービスレベル契約)の目標値は、サービス提供の基準を定めるものですが、これを単一の監視しきい値とすることはリスクが伴います。しきい値は、SLAの目標値よりもやや低い値に設定することが一般的であり、これによりSLA未達成のリスクを前もって把握し対策を講じる時間を確保できます。

  2. 複数の測定項目の監視
    応答時間、CPU使用率、メモリ使用量など、システムの様々な側面を定常的に監視することは、パフォーマンスの低下や潜在的な問題を早期に発見し、迅速に対応するために必要です。これにより、システムの安定性が保たれ、最終的にはユーザーの満足度の向上にも寄与します。

  3. 測定タイミングの選定
    性能測定をオフライン時間帯にのみ行うというアプローチは、現実の負荷が最も高い時間帯のデータを見逃すことになり、誤った容量計画やパフォーマンス評価を行うリスクがあります。オンライン時間帯の測定も適切に行い、リアルタイムのデータを基に適切な管理を行うことが重要です。

したがって、「応答時間やCPU使用率などの複数の測定項目を定常的に監視する」が正解です。これにより、システムの全体的なパフォーマンスをリアルタイムで把握し、必要に応じて迅速な対応を行うことができます。この手法は、効果的な容量・能力管理を実現するための基本的かつ重要なステップです。