応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問12 解説付き過去問
問題
現状のHPC(High Performance Computing)マシンの構成を、次の条件で更新することにした。
更新後の、ノード数と総理論ピーク演算性能はどれか。
ここで、総理論ピーク演算は、コア数に比例するものとする。
[現状の構成]
(1) 一つのコアの理論ピーク演算性能は10GFLOPSである。
(2) 一つのノードのコア数は8である。
(3) ノード数は1,000である。
[更新条件]
(1) 一つのコアの理論ピーク演算性能を現状の2倍にする。
(2) 一つのノードのコア数を現状の2倍にする。
(3) 総コア数を現状の4倍にする。
[現状の構成]
(1) 一つのコアの理論ピーク演算性能は10GFLOPSである。
(2) 一つのノードのコア数は8である。
(3) ノード数は1,000である。
[更新条件]
(1) 一つのコアの理論ピーク演算性能を現状の2倍にする。
(2) 一つのノードのコア数を現状の2倍にする。
(3) 総コア数を現状の4倍にする。
正解
解説
この問題では、HPC(High Performance Computing)マシンの現状の構成から、更新後のノード数と総理論ピーク演算性能を求めるものです。更新条件によるコア数、ノード数の増加と演算能力の向上がポイントになります。
- 現状のHPCマシンの演算性能計算
現状では、一つのコアの理論ピーク演算性能は10GFLOPS、一つのノードには8コアがあります。従って、1ノードあたりの総理論ピーク演算性能は 10GFLOPS × 8 = 80GFLOPSです。
全ノード数が1,000なので、全体の総理論ピーク演算性能は 80GFLOPS × 1,000 = 80,000GFLOPS、または80TFLOPSです。 - 更新後のノード数と演算性能の計算
更新条件によると、コアの演算性能は2倍の20GFLOPSに、コア数は16(8の2倍)に増えます。それにより、1ノードあたりの演算性能は 20GFLOPS × 16 = 320GFLOPSになります。
総コア数が4倍になるとのことで、現状の総コア数は 8コア × 1,000ノード = 8,000コアですから、更新後は 8,000コア × 4 = 32,000コアになります。
ノードあたりのコア数が16なので、必要なノード数は 32,00016 = 2,000ノードです。
したがって、総理論ピーク演算性能は 320GFLOPS × 2,000ノード = 640,000GFLOPS、または640TFLOPSです。
したがって、更新後のノード数は2,000ノード、総理論ピーク演算性能は640TFLOPSが正解です。