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合格発表日:2025年7月3日(あと59日)

応用情報技術者試験 令和7年春 午前問30 解説付き過去問

問題

MTU(Maximum Transmission Unit)が1,500バイトに設定されたIPv4ネットワークで、 2,000バイトのデータをTCPを用いて送信するときに、二つ目に送信されるパケットに含まれるデータは何バイトか。 ここで、TCPヘッダー長は20バイト、IPへッダー長は20バイト、イーサネットのヘッダー長とトレーラー長は、 それぞれ14バイトと4バイトとする。 また、データを複数パケットに分割して送信するときは、先に送信するパケットに格納できる上限までデータを含めて送信するものとする。

正解

解説

この問題は、MTUを超えたデータをTCPとIPプロトコルを使用して送信する際のパケット分割と、特定のパケットに含まれるデータ量を求める問題です。

  1. MTUとプロトコルヘッダの関係
    MTUは、ネットワークを通じて送信可能な最大のデータサイズを指します。ここでは1,500バイトがMTUとして設定されています。
    イーサネットヘッダとトレーラはそれぞれ14バイトと4バイトを占めますので、トータルでは18バイトです。
    さらに、IPヘッダが20バイト、TCPヘッダも20バイトを占めるため、これらの合計は58バイトになります。
    したがって、1,500バイトのMTUからこれらヘッダとトレーラの合計を差し引いた1,442バイトが、実際にデータを運ぶことができる最大サイズです。

  2. データのパケット分割
    送信するデータは2,000バイトです。最初のパケットはヘッダとトレーラを除いた1,442バイトのデータを含むことができます。
    したがって、2,000バイトから1,442バイトを引くと、残り558バイトのデータが次のパケットに必要となります。
    二つ目のパケットにも同様にIPヘッダとTCPヘッダが必要です。これらのヘッダを加えると再び58バイトが必要となります。
    従って、二つ目のパケットで実際に輸送できるデータ量は、1,500バイト(MTU)から58バイト(ヘッダとトレーラの合計)を引いた1,442バイトのうち、残りの558バイト全てを含めることができます。
    ただし、二つ目のパケットには残り558バイトだけを含めればよいので、実際にはさらにパディングが発生する可能性がありますが、問題文中では具体的なパディングの値は与えられていません。

したがって、二つ目に送信されるパケットに含まれるデータは540バイトが正しい計算となります。これはイーサネットフレーム内で輸送される総データ量とヘッダーの合計がMTUを超えない範囲での計算に基づいています。