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応用情報技術者試験 令和7年春 午前問16 解説付き過去問

問題

表は、OSSのライセンスごとに、そのライセンスのOSSを利用したプログラムを配布するとき、ソースコードを公開しなければならないかどうかを示す。 a~dに入れるライセンスの適切な組合せはどれか。 ここで、表中の"○"は公開しなければならないことを表し、"×"は公開しなくてもよいことを表す。

正解

解説

この問題は、主要なオープンソースソフトウェア(OSS)ライセンスにおけるソースコード公開の要件に関する知識を問うものです。それぞれのライセンスがどのような場合にソースコードの公開を義務付けているかを理解し、表の○×に一致するライセンスを選ぶ必要があります。

  1. 各ライセンスの公開義務の違い
    OSSライセンスには、それぞれ異なる「コピーレフト」の強さがあります。コピーレフトが強いライセンスは、派生物やリンクしたプログラムにもソースコードの公開を要求します。代表的なライセンスとその特徴は以下の通りです。
    1. GPL(GNU General Public License)
      最もコピーレフトが強く、ソースコードを改変した場合はもちろん、リンクして使用するプログラムも含めてソースコードの公開が求められます。

    2. LGPL(Lesser GPL)
      GPLよりも緩やかで、ライブラリを動的リンクで使用する場合にはリンク元のソースコード公開は不要ですが、LGPLライブラリ自体を改変した場合はソースコードの公開が必要です。

    3. MPL(Mozilla Public License)
      中程度のコピーレフトで、修正したファイル単位での公開を求めます。全体公開は不要で、他プログラムとのリンクにも適用されません。

    4. BSDライセンス
      最も緩やかなライセンスの一つで、著作権表示などを守ればソースコードを非公開のままでも利用可能です。

  2. 表の解釈と正解の導出
    設問の表は、「利用方法」と「ソースコードの公開義務」の有無を○×で示しています。これを基に、各ライセンスの公開義務と照らし合わせることで、対応するライセンス名を導出することができます。
    ・すべて○が付くものはGPL
    ・動的リンクで×になるのはLGPL
    ・改変ファイルのみ公開が必要なMPLは「改変して頒布」のみ○
    ・全て×のBSDはコード公開が不要

    この条件に最も合致する組合せが提示された選択肢の中で唯一正しいものです。