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合格発表日:2025年7月3日(あと24日)

応用情報技術者試験 令和6年春 午前問34 解説付き過去問

問題

OpenFlowを使ったSDN(Software-Defined Networking)の説明として、適切なものはどれか。

正解

解説

SDN(Software-Defined Networking)は、ネットワークを柔軟かつ効率的に構築・管理するためのアーキテクチャであり、従来のネットワーク機器とは異なる構造を持つのが特徴である。

従来のネットワーク機器(ルータやスイッチなど)は、データ転送機能(データプレーン)制御機能(コントロールプレーン)が同じ装置内に存在していた。一方、SDNではこれらを分離し、制御機能をソフトウェアベースのコントローラに集中させている。

OpenFlowは、SDNを実現するための代表的なプロトコルであり、ネットワーク機器(OpenFlowスイッチ)とコントローラの間で通信するために用いられる。これにより、ネットワーク機器は単にコントローラの指示に従ってデータを転送するだけの役割となり、制御やポリシーの一元管理が可能となる。

  • OpenFlowを利用したSDNの主な特徴
    - ネットワーク制御が集中管理されることで、ネットワーク構成の変更や最適化が容易になる。
    - プログラムによってネットワーク挙動を動的に変更できるため、柔軟な運用が可能になる。
    - ネットワーク機器のベンダに依存せず、標準的な手段で管理できるようになる。

  • 他の選択肢との違い
    - 単一サーバ内で仮想スイッチを介して通信する方式は、仮想ネットワークに関するものであり、SDNの本質ではない。
    - 通信プロトコルを形式言語で定義する規格は、ASN.1やOSI参照モデルなどであり、SDNとは関係がない。
    - オープンソースのルータソフトウェアはSDNとは別の概念であり、SDNの本質である制御機能の集中管理とは異なる。

このように、OpenFlowを使ったSDNでは、ネットワーク機器から制御機能を切り離し、コントローラが集中して制御・管理する構造を実現している点が特徴である。