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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和6年春 午前問13 解説付き過去問

問題

オブジェクトストレージの記述として、最も適切なものはどれか。

正解

解説

オブジェクトストレージは、データをオブジェクト単位で管理し、大容量かつ拡張性に優れたストレージシステムである。主にクラウドストレージやバックアップ用途などに利用される。

オブジェクトストレージの特徴を踏まえ、各選択肢の内容を確認する。

  • 更新頻度の少ない非構造型データの格納に適しており、大容量で拡張性のあるストレージ空間を仮想的に実現することができる
    オブジェクトストレージは、ファイルや画像、動画、ログデータなどの非構造型データを格納するのに適しており、高いスケーラビリティ(拡張性)を持つ。また、データの更新頻度が低い場合に最適であり、データの書き換えではなく、新しいオブジェクトとして保存する仕組みになっている。この説明はオブジェクトストレージの特徴を正しく表している。

  • 高速のストレージ専用ネットワークを介して、複数のサーバからストレージを共有することによって、高速にデータを格納することができる
    これは「ストレージエリアネットワーク(SAN)」の特徴である。SANは、専用のストレージネットワークを構築し、複数のサーバから共有ストレージへ高速アクセスを実現する技術であり、オブジェクトストレージの説明とは異なる。

  • サーバごとに割り当てられた専用ストレージであり、容量が不足したときにはストレージを追加することができる
    これは「ダイレクトアタッチドストレージ(DAS)」の特徴である。DASは、サーバに直接接続されたストレージであり、追加ストレージを物理的に接続することで容量を拡張できるが、拡張性や管理の柔軟性はオブジェクトストレージより劣る。この説明もオブジェクトストレージとは異なる。

  • 複数のストレージを組み合わせることによって、仮想的な1台のストレージとして運用することができる
    これは「RAID」や「ソフトウェア定義ストレージ(SDS)」の特徴であり、オブジェクトストレージの定義には当てはまらない。オブジェクトストレージは、単一の論理空間としてデータを管理するが、仮想的な1台のストレージとして動作する仕組みとは異なる。

以上の比較から、オブジェクトストレージの説明として適切なのは、「更新頻度の少ない非構造型データの格納に適しており、大容量で拡張性のあるストレージ空間を仮想的に実現することができる。」である。