応用情報技術者試験 令和6年秋 午前問12 解説付き過去問
問題
Webアプリケーションサーバの信頼性に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解
解説
Webアプリケーションサーバの信頼性を高めるためには、クラスタ構成やスタンバイ構成などの冗長化技術が用いられます。この問題では、それぞれの構成における障害発生時の挙動について問われています。
正解:セッションを共有するクラスタ構成で1台のサーバに障害が発生した場合、サービス及びトランザクションは継続できる。
解説:
各選択肢の内容を詳しく検討します:
- 「コールドスタンバイ構成で稼働しているサーバに障害が発生した場合、サービスは中断しないが、トランザクションは継続できない」
コールドスタンバイ構成では、待機中のスタンバイサーバがアクティブ化するために時間がかかり、サービスが一時的に中断します。そのため、「サービスは中断しない」という記述は誤りです。 - 「コールドスタンバイ構成で稼働しているサーバに障害が発生した場合、サービスは中断するが、トランザクションは継続できる」
コールドスタンバイ構成では、スタンバイサーバが起動する際にトランザクションが失われる可能性が高いため、「トランザクションは継続できる」という記述は誤りです。 - 「セッションを共有しないクラスタ構成で1台のサーバに障害が発生した場合、サービスは継続できないが、トランザクションは継続できる」
セッションを共有しないクラスタ構成では、障害発生時にそのサーバに依存していたセッション情報が失われるため、サービスの継続が困難となります。また、トランザクションも通常は失われるため、この記述は誤りです。 - 「セッションを共有するクラスタ構成で1台のサーバに障害が発生した場合、サービス及びトランザクションは継続できる」
セッションを共有するクラスタ構成では、複数のサーバがセッション情報を共有しているため、1台のサーバが障害を起こしても他のサーバがその処理を引き継ぐことが可能です。そのため、サービスおよびトランザクションの継続が可能となります。この記述が正しいです。
まとめ:セッションを共有するクラスタ構成は、高い信頼性を持つ構成であり、1台のサーバ障害時にもサービスの継続性を確保できます。この仕組みにより、ユーザ体験の中断を最小限に抑えることが可能です。