応用情報技術者試験 令和6年秋 午前問11 解説付き過去問
問題
ストレージのインタフェースとして用いられるFC(ファイバチャネル)の特徴として、適切なものはどれか。
正解
解説
ファイバチャネル(FC)は、高速で信頼性の高いストレージネットワークを構築するために使用されるインタフェース規格です。その特徴について詳しく説明します。
正解:伝送媒体には電気ケーブル又は光ケーブルを用いることができる。
解説:
ファイバチャネルの主な特徴は以下の通りです:
- 高速伝送
ファイバチャネルは、主にストレージエリアネットワーク(SAN)で使用され、高速なデータ伝送を実現します。現在では、16Gbpsや32Gbpsといった高速な伝送速度をサポートしています。 - 多様な伝送媒体
ファイバチャネルでは、光ケーブルや電気ケーブルを伝送媒体として使用することが可能です。この柔軟性により、環境や用途に応じた選択ができます。 - TCP/IPに依存しない
ファイバチャネルは、TCP/IPプロトコルとは独立して設計された規格です。そのため、TCP/IPを利用せずにデータ転送を行うことができます。 - 接続形態の柔軟性
ファイバチャネルの接続形態には、スイッチを用いたn対n接続やポイントツーポイント接続、アービトレーティッドループ(Arbitrated Loop)などがあります。 - SCSIプロトコルの利用
ファイバチャネルは、上位プロトコルとしてSCSIを利用することができますが、物理層としてはSCSIを用いません。
選択肢の検討:
- 「TCP/IPの上位層として作られた規格である」は誤りです。
ファイバチャネルはTCP/IPに依存せず、独自のプロトコルスタックを持っています。 - 「接続形態は、スイッチを用いたn対n接続に限られる」は誤りです。
ファイバチャネルでは、スイッチを使用しないポイントツーポイント接続やアービトレーティッドループもサポートしています。 - 「伝送媒体には電気ケーブル又は光ケーブルを用いることができる」は正解です。
ファイバチャネルでは、電気ケーブルと光ケーブルの両方が使用可能であり、用途や設置環境に応じて選択できます。 - 「物理層としてパラレルSCSIを用いることができる」は誤りです。
ファイバチャネルはSCSIプロトコルを使用できますが、物理層としてパラレルSCSIを用いるわけではありません。
以上の理由から、正しい選択肢は「伝送媒体には電気ケーブル又は光ケーブルを用いることができる」です。