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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和6年秋 午前問2 解説付き過去問

問題

AIにおける教師あり学習での交差検証に関する記述はどれか。

正解

解説

  • 交差検証の概要
    交差検証は、学習モデルの汎化性能を評価するために使用される手法です。
    学習モデルの汎化性能とは、未知のデータに対する予測能力を指し、学習データに適合しすぎた過学習を防ぐことが重要です。
    交差検証は、学習データを効率的に利用しながらモデルの精度を評価します。

  • 交差検証の具体的な方法
    データを複数のグループ(フォールド)に分割し、以下の手順を繰り返します。

    1. 各フォールドを一度ずつ評価データとして使用します。

    2. 残りのフォールドを学習データとしてモデルを訓練します。

    3. 評価データでモデルの性能を測定します。

    4. すべてのフォールドについて評価結果を平均化し、最終的な評価指標とします。

    この方法により、データ全体が評価に使用されるため、評価結果が偏りにくくなります。

  • 交差検証の利点
    1. データを効率的に活用できるため、小規模なデータセットにも適しています。

    2. モデルの汎化性能を高い精度で評価可能です。

    3. 評価結果に偏りが出にくく、モデルの性能を客観的に判断できます。

    4. ハイパーパラメータの調整やモデル選択の際に有効です。

  • 交差検証の注意点
    1. 計算コストが高くなる場合があります。特にデータが大規模な場合や、複雑なモデルを使用する場合は注意が必要です。

    2. データの分割方法によって結果が異なる場合があるため、適切な分割数(例えば5分割や10分割)が推奨されます。

    3. データの特性や分布を考慮し、不均衡データの場合は分割に注意が必要です。

  • 今回の正しい記述
    問題文に示された「データを複数のグループに分割し、一部を学習に、残りを評価に使い、順にグループを入れ替えて学習と評価を繰り返す」という記述は、交差検証の一般的な手法を的確に表しています。