応用情報技術者試験 令和5年春 午前問68 解説付き過去問
問題
バランススコアカードで使われる戦略マップの説明はどれか。
正解
解説
この問題は、バランススコアカード(BSC)における戦略マップの特徴と役割について問うものです。
- バランススコアカードの概要
バランススコアカードは、企業の戦略を具体的な行動に落とし込み、組織全体で共有・実行するためのマネジメント手法です。
財務だけでなく、非財務の視点も含めた四つの視点(財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長)から業績を評価し、バランスの取れた戦略の実行を図ります。 - 戦略マップの役割
戦略マップは、バランススコアカードの四つの視点を基に、企業の戦略目標間の因果関係を図式化したものです。
たとえば、「学習と成長」視点で人材育成が行われれば、「内部ビジネスプロセス」視点の業務改善が促進され、結果として「顧客」視点での顧客満足度が向上し、「財務」視点の売上や利益の増加につながるといった流れが可視化されます。 - 戦略マップの特徴
このように、戦略マップは、課題・施策・目標といった要素を四つの視点に基づいて整理し、それぞれの要素の因果関係を矢印で結びながら表現します。
経営戦略を組織全体に共有し、全員が同じ方向を向いて行動するための有効なツールです。
したがって、戦略マップとは、「財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長の四つの視点を基に、課題、施策、目標の因果関係を表現したもの」です。