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応用情報技術者試験 令和5年春 午前問11 解説付き過去問

問題

フラッシュメモリにおけるウェアレベリングの説明として、適切なものはどれか。

正解

解説

この問題は、フラッシュメモリにおける「ウェアレベリング(wear leveling)」の正しい機能について理解しているかを問うものです。以下にその仕組みと目的について詳しく解説します。

  1. フラッシュメモリの特性
    フラッシュメモリは、データの書き換えがブロック単位で行われる記憶装置であり、1つのブロックに対して繰り返し書き換えが行われると、劣化して使用できなくなる性質を持ちます。
    この劣化は、書き換え回数に依存して蓄積するため、特定のブロックだけに集中して書き込みが行われると、寿命が大幅に短くなります。

  2. ウェアレベリングの目的
    ウェアレベリングは、このような書き換え回数の偏りを防ぐための制御方式です。
    目的は、全てのブロックがなるべく均等な回数だけ書き換えられるように制御し、メモリ全体の寿命を延ばすことにあります。

  3. 具体的な動作
    ウェアレベリングの機構では、論理アドレスと物理アドレスの対応関係を変更することで、書き込み対象の物理ブロックを自動的に分散させます。
    その結果、頻繁に使用されるデータであっても、実際に書き込まれるブロックは毎回異なるように調整され、特定のブロックだけが酷使されるのを防ぎます。

したがって、ウェアレベリングとは「各ブロックの書き込み回数がなるべく均等になるように、物理的な書き込み位置を選択する」技術です。