応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問79 解説付き過去問
問題
匿名加工情報取扱事業者が、適正な匿名加工を行った匿名加工情報を第三者提供する際の義務として、個人情報保護法に規定されているものはどれか。
正解
解説
この問題は、匿名加工情報を第三者に提供する際の、匿名加工情報取扱事業者に課せられる義務について問うものです。個人情報保護法に基づいて、以下の観点から解説します。
- 匿名加工情報とは
匿名加工情報とは、特定の個人を識別できず、かつ元の個人情報に復元できないように加工された情報を指します。これにより、本人の同意を得ずにデータを利用・提供することが可能になりますが、提供には一定の義務が課されます。 - 第三者提供時の義務
個人情報保護法では、匿名加工情報取扱事業者が匿名加工情報を第三者に提供する際、以下の義務が課されています: - 誤った理解に基づく選択肢の否定
他の記述は、いずれも個人情報保護法に基づかない不適切な内容です: - 第三者への提供後に個人情報保護委員会への報告義務があるという規定はありません。
- 提供手段について、ハードコピーなど物理的な媒体に限定する規定はありません。電子的手段でも提供可能です。
- 匿名加工情報は個人を識別できないため、提供時に本人の同意を得る必要はありません。
提供にあたっては、「提供される匿名加工情報に含まれる個人に関する情報の項目」および「その提供の方法」をあらかじめ公表することが義務付けられています。これは、透明性を確保し、匿名加工情報の適正な取扱いを担保するための措置です。
したがって、匿名加工情報取扱事業者が第三者に提供する際に義務として課されているのは、「個人に関する情報の項目」および「提供方法」の公表であり、これが正解となります。