応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問25 解説付き過去問
問題
バーチャルリアリティに関する記述のうち、レンダリングの説明はどれか。
正解
解説
この問題は、バーチャルリアリティ(VR)における「レンダリング」の役割と定義について問うものです。以下の手順で解説します。
- レンダリングとは
- バーチャルリアリティにおける役割
- 他の処理との違い
レンダリング(rendering)とは、3次元空間で定義された仮想世界の情報(モデル、光源、視点など)をもとに、最終的にユーザーが画面上で視認できる2次元画像へと変換する処理のことです。
この処理では、物体の形状、色、陰影、光の反射や透過、視点からの見え方などを計算してリアルな映像を生成します。
VRでは、仮想空間の中でリアルな体験を提供するために、ユーザーの視点や動きに応じて仮想空間の映像をリアルタイムでレンダリングし続ける必要があります。これにより、仮想世界と現実世界の違和感を減らし、没入感を高めることができます。
レンダリングは「描画処理」であり、他の処理(センサーデータの取得、空間認識、物理シミュレーションなど)とは役割が異なります。
例えば、センサーによる非言語情報の認識は入力処理であり、レンダリングとは異なります。また、仮想世界の座標と現実世界の座標を一致させる処理はAR(拡張現実)における空間認識技術に分類されます。
したがって、レンダリングとは、仮想世界の情報をディスプレイに描画可能な形式の画像に変換する処理を指します。