応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問16 解説付き過去問
問題
ページング方式の仮想記憶において、あるプログラムを実行したとき、1回のページフォールトの平均処理時間は30ミリ秒であった。
ページフォールト発生時の処理時間が次の条件であったとすると、ページアウトを伴わないページインだけの処理の割合は幾らか。
〔ページフォールト発生時の処理時間〕
〔ページフォールト発生時の処理時間〕
- ページアウトを伴わない場合、ページインの処理時間は20ミリ秒である。
- ページアウトを伴う場合、置換えページの選択、ページアウト、ページインの合計処理時間計60ミリ秒である。
正解
解説
この問題は、ページング方式の仮想記憶において、ページフォールトが発生したときの平均処理時間と、それぞれのケースの処理時間から、ページアウトを伴わないページインの割合を求めるものです。
- 与えられた条件の整理
ページフォールトが発生したときの平均処理時間は 30 ミリ秒である。処理時間の内訳は以下のとおりです:
- ページアウトを伴わないページイン:20 ミリ秒
- ページアウトを伴うページイン:60 ミリ秒
これらの2つのケースが混在して、平均が30ミリ秒になっているということから、以下のように割合の式を立てます。
- 方程式の構築
ページアウトを伴わないページインの割合を x とすると、ページアウトを伴うページインの割合は 1-x になります。平均処理時間は以下の式で求められます:
20x + 60(1-x) = 30
この式を解いていきます:
20x + 60-60x = 30
-40x + 60 = 30
-40x = -30
x = 3040 = 0.75 - 結論
ページアウトを伴わないページインの割合は 0.75(全体の75%)であることが分かります。
したがって、ページアウトを伴わないページインだけの処理の割合は 0.75 です。