応用情報技術者試験 令和4年春 午前問39 解説付き過去問
問題
メッセージの送受信における署名鍵の使用に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、デジタル署名の概念とその使用方法に関する理解を試すものです。
- デジタル署名の基本原理
デジタル署名は、メッセージの送信者がそのメッセージの真正性と不変性を保証するために用いる技術です。送信者は自分の秘密鍵(署名鍵)を使用してメッセージに署名を行い、この署名をメッセージに付加します。このプロセスにより、メッセージが送信者によって実際に作成され、送信後に改ざんされていないことを受信者が検証できるようになります。 - 署名の検証方法
受信者は送信者の公開鍵を使用して署名を検証します。公開鍵は、それに対応する秘密鍵によってのみ作成される署名を検証できるように設計されています。これにより、受信者はメッセージが送信者によって署名されたものであること、およびメッセージが送信後に改ざんされていないことを確認できます。署名が正しく検証されれば、メッセージの信頼性が確保されます。 - 署名鍵と暗号化鍵の違い
デジタル署名には署名鍵(秘密鍵)が使用され、メッセージの暗号化には暗号鍵(通常は公開鍵)が使用されます。署名鍵でメッセージを暗号化することは一般的ではなく、その目的は保証の提供ではなく、メッセージの内容を保護することにあります。従って、署名と暗号化は異なる目的とプロセスで行われます。
したがって、送信者が自身の署名鍵を使ってメッセージに対する署名を作成し、これをメッセージに付加することにより、受信者は送信者による署名であることを確認できる選択肢が正解です。これはデジタル署名の正しい使用方法を反映しており、メッセージの真正性と不変性を保証するものです。