応用情報技術者試験 令和4年春 午前問32 解説付き過去問
問題
シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送を、LAN上で実現するプロトコルはどれか。
正解
解説
この問題では、LAN環境でシリアル回線におけるデータリンクのコネクション確立やデータ転送の方法を提供するプロトコルを特定することを求めています。
- シリアル回線とデータリンクの概念
シリアル回線は、物理的な点対点の接続を用いてデータを伝送する通信手段です。データリンク層では、フレームの形成、エラー検出、フロー制御などが行われます。 - PPPoEの役割と機能
PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)は、イーサネットネットワーク上でPPPコネクションを確立し使用するためのプロトコルです。これにより、LAN上でシリアル回線と同様のセッション管理やデータ転送を実現します。PPPoEは、主にブロードバンド接続でISPへの認証を行い、各ユーザーにユニークなIPアドレスを割り当てるのに使用されます。 - 他の選択肢との比較
MPLSはラベルを使用した高速なパケット転送を行うためのプロトコルであり、直接的なデータリンクコネクション確立は目的としていません。PPPはシリアルリンク上で直接使用されるプロトコルであり、PPPoEの基になっていますが、LAN上で使用される訳ではありません。PPTPはVPN接続を提供するためのプロトコルで、LAN環境でシリアル回線の機能を模倣するものではありません。
したがって、LAN上でシリアル回線におけるデータリンクのコネクション確立やデータ転送を実現するプロトコルはPPPoEです。