応用情報技術者試験令和4年春午前問25 解説付き過去問

問題

レイトレーシング法の説明として、適切なものはどれか。

スクリーンの全ての画素について、視線と描画の対象となる物体との交点を反射属性や透明属性なども含めて計算し、その中から視点に最も近い交点を選択する。

スクリーンの走査線ごとに視点とその走査線を結ぶ走査面を作成し、各走査面と描画の対象となる物体との交差を調べて交差線分を求め、奥行き判定を行うことによって描画する。

描画の対象となる二つの物体のうち、一方が近くに、もう一方が遠くにあるときに、まず遠くの物体を描いてから近くの物体を重ね書きする。

描画の対象となる物体の各面をピクセルに分割し、ピクセルごとに視点までの距離を計算し、その最小値を作業領域に保持することによって、視点までの距離が最小となる面を求める。

この問題は、レイトレーシング法の基本的な説明として正確な選択肢を選ぶことを目的としています。レイトレーシングは、リアルなイメージを生成するために光の挙動をシミュレートする高度なグラフィックス描画技法です。

レイトレーシング法の基本概念
レイトレーシング法では、スクリーン上の各画素に対して、視点から出発した光の進路（視線）とシーン内の物体との交点を計算します。このプロセスは、光の反射や透過といった物理的特性も考慮に入れつつ、光がどのように環境内を移動し、物体に影響されるかをシミュレートすることで、非常にリアルな視覚効果を生み出します。
交点の選択プロセス
計算された複数の交点の中から、視点に最も近い交点を選択することが重要です。この選択は、見る者の目から見た場合に最も前面に見える物体を正確に反映させるために行われます。このステップにより、画面上に正確な深度と正確な視覚的詳細を持ったイメージが描画されます。透明度や反射度などの属性もこの段階で計算に含まれるため、より複雑でリアルな光の挙動が再現されます。

したがって、正解の選択肢はレイトレーシング法がどのようにして視覚的に正確なイメージを生成するかを正確に説明しています。他の選択肢はレイトレーシングのプロセスを正確に表していないか、異なる描画技術の説明になっています。