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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和4年春 午前問24 解説付き過去問

問題

ユーザインタフェースのユーザビリティを評価するときの、 利用者が参加する手法と専門家だけで実施する手法の適切な組みはどれか。

正解

解説

この問題は、ユーザビリティ評価手法に関する正しい分類を問うものです。利用者が直接関与する手法と、専門家だけで実施する手法の違いを理解しておくことが重要です。

  1. 利用者が参加する手法
    利用者が実際に操作を行い、その行動や反応をもとに評価する手法です。
    主な例としては以下が挙げられます。
    • アンケート(質問紙法):多数の利用者に対し質問用紙を配布して回答を集め、使用感や満足度を分析する。
    • 回顧法:操作後に、利用者がその時に感じたことを振り返りながら説明する様子を分析する。
    • 思考発話法:操作中に考えていることを声に出してもらい、思考の過程を観察・分析する。
    これらは実際のユーザーの行動や心理に基づく評価が可能であり、現実の使用状況に即したフィードバックを得られます。

  2. 専門家だけで実施する手法
    ユーザビリティに精通した専門家が、ユーザビリティ原則や認知モデルに基づき、システムの問題点を評価する手法です。
    主な例としては以下があります。
    • 認知的ウォークスルー法:設計仕様などを見ながら、専門家がユーザーの視点を想定して操作手順を検証する。
    • ヒューリスティック評価法:経験則(ヒューリスティック)に基づいて、インターフェースの問題を洗い出す。
    これらはユーザーテストを行う前段階で効率よく問題を見つけることができるため、開発初期段階で特に有効です。

  3. 組み合わせの理解
    ユーザビリティ評価では、利用者による直接的な評価と、専門家による理論的な分析の両方が重要です。
    本問では、それぞれの手法を正しく分類できるかどうかが問われており、次のような対応が正しい組合せとなります。
    • 利用者が参加する手法:アンケート、回顧法、思考発話法
    • 専門家だけで実施する手法:認知的ウォークスルー法、ヒューリスティック評価法


以上の分類から、両手法を正しく対応させた選択肢が正解となります。ユーザビリティ評価では、実際の利用者の声と専門家の知見を組み合わせることが効果的です。