応用情報技術者試験 令和4年春 午前問10 解説付き過去問
問題
キャッシュメモリのフルアソシエイティブ方式に関する記述として、適切なものはどれか。
正解
解説
フルアソシエイティブ方式のキャッシュメモリについて理解することは、コンピュータのメモリアーキテクチャの知識を深める上で非常に重要です。
- キャッシュメモリとは
キャッシュメモリは、CPUが高速にアクセスできる小容量のメモリで、頻繁に使用されるデータやプログラムのコピーを一時的に保存します。このキャッシュを利用することで、システム全体のパフォーマンスが大幅に向上します。 - フルアソシエイティブ方式の特徴
フルアソシエイティブ方式では、キャッシュメモリ内のどのブロックにも、主記憶の任意のブロックを割り当てることが可能です。この方式は柔軟性が非常に高く、キャッシュヒット率を最大化することができますが、管理が複雑で、キャッシュメモリの検索時間が長くなる可能性があります。 - その他の方式との比較
他の主なキャッシュメモリの方式には、ダイレクトマップ方式やセットアソシエイティブ方式があります。ダイレクトマップ方式では、各キャッシュブロックが主記憶の特定のブロックに固定的に対応しており、セットアソシエイティブ方式はこれら二つの中間的な特性を持ちます。フルアソシエイティブ方式はこれらの方式よりも高い柔軟性を持ちますが、コストと検索時間の観点からトレードオフが存在します。
したがって、フルアソシエイティブ方式においては「任意のキャッシュメモリのブロックを主記憶のどの部分にも割り当てられる」という特性が正しいと言えます。