応用情報技術者試験 令和4年春 午前問9 解説付き過去問
問題
キャッシュメモリのアクセス時間が主記憶のアクセス時間の 1/30 で、ヒット率が95%のとき、実効メモリアクセス時間は、主記憶のアクセス時間の約何倍になるか。
正解
解説
この問題は、キャッシュメモリのヒット率とアクセス時間から、実効メモリアクセス時間を主記憶のアクセス時間に対する比で求めるものです。キャッシュの仕組みと加重平均の考え方を正しく理解しているかが問われます。
- キャッシュメモリのアクセスの仕組み
キャッシュメモリは、CPUと主記憶の間に配置され、高速なアクセスを可能にする補助記憶です。
CPUがデータを要求したとき、まずキャッシュに存在するか(ヒットするか)を調べ、存在すればキャッシュから取得し、なければ主記憶にアクセスします(ミス)。 - 実効アクセス時間の求め方
実効アクセス時間は、次のような加重平均で求められます。
実効アクセス時間=(ヒット率)×(キャッシュアクセス時間)+(ミス率)×(主記憶アクセス時間)
ここで、キャッシュアクセス時間は主記憶の130、ヒット率は95%(0.95)、ミス率は5%(0.05)です。 - 式への代入と計算
主記憶のアクセス時間を1としたとき、実効アクセス時間は次のようになります。
0.95 × 130 + 0.05 × 1
= 0.9530 + 0.05
= 約0.0317 + 0.05 = 約0.0817
したがって、主記憶のアクセス時間の約0.08倍となります。
以上より、実効メモリアクセス時間は主記憶アクセス時間の約0.08倍となり、これに最も近い選択肢が正解です。