応用情報技術者試験 令和4年秋 午前問77 解説付き過去問
問題
表の製品甲と乙とを製造販売するとき、年間の最大営業利益は何千円か。
ここで、甲と乙の製造には同一の機械が必要であり、機械の年間使用可能時間は延べ10,000時間、年間の固定費総額は10,000千円とする。
また、甲と乙の製造に関して、機械の使用時間以外の制約条件はないものとする。


正解
解説
この問題は、限られた機械使用時間を前提とし、製品甲と乙のどちらを優先的に製造すれば、年間の営業利益を最大化できるかを求めるものです。製品ごとの収益性と必要な作業時間を比較することで、最も効率の良い生産配分を導きます。
- 収益性と機械の使用効率
製品1個あたりの利益は、販売価格から変動費を差し引いて求められます。
製品甲は、30千円-18千円=12千円の利益
製品乙は、25千円-14千円=11千円の利益
次に、これを機械使用時間あたりで比較すると:
製品甲は10時間で12千円、つまり1時間あたり1.2千円
製品乙は8時間で11千円、つまり1時間あたり1.375千円
この結果から、製品乙の方が、機械1時間あたりに生み出す利益が大きいと分かります。 - 利益最大化に向けた製造計画
機械は年間で10,000時間使用可能です。すべての時間を製品乙の生産に充てる場合、
10,000時間 ÷ 8時間/個 = 1,250個 製造可能となります。
このときの利益合計は、11千円 × 1,250個=13,750千円です。
そこから固定費10,000千円を差し引くと、営業利益は3,750千円になります。
したがって、製品乙に全リソースを集中させることが、年間の営業利益を最大化する最適な選択であり、その金額は3,750千円となります。