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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和4年秋 午前問47 解説付き過去問

問題

信頼性工学の視点で行うシステム設計において、発生し得る障害の原因を分析する手法であるFTAの説明はどれか。

正解

解説

この問題は、システム設計における障害分析手法であるFTA(Fault Tree Analysis)についての理解を問うものです。FTAは、システムの信頼性向上を目的として、障害の原因を体系的に分析する技術です。

  1. FTAの基本概念
    FTA(Fault Tree Analysis)は、主に安全工学や信頼性工学において使用される分析手法です。この手法は、システムに発生することが想定される障害を起点として、その障害が発生する直接的および間接的な原因を樹形図(フォールトツリー)によって表現します。フォールトツリーは、障害が発生するメカニズムを理解しやすくするために、論理ゲート(AND, ORなどの図記号)を使用して各原因の関連性を示します。

  2. FTAの分析プロセス
    FTAの分析プロセスでは、まずトップイベント(分析の対象となる障害)を定義します。その後、トップイベントにつながるさまざまな原因を特定し、それらを中間イベントとしてフォールトツリーに追加します。この過程において、論理ゲートが用いられ、各イベント間の因果関係が図式化されます。最終的に、基本イベント(障害の最も基本的な原因)まで遡って分析され、システムの潜在的な脆弱性を特定することが可能となります。

したがって、問題文で正解とされる選択肢はFTAを正確に説明しており、障害とその原因を樹形図で表し、論理ゲートで関連付けるプロセスが含まれています。これにより、システムの信頼性を定性的に分析することが可能となります。